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【新刊紹介】田の神図録 江戸期の田の神621体を追って 永田政幸著

令和6年08月26日付 6面

江戸前期の「田の神像」 誕生と広がり跡付ける

 本書は、医師である著者が令和元年に著した『図録 江戸時代の鹿児島藩 田の神像のすべて』のいはば続篇である。副題の如く、著者の調査で江戸時代の制作と確認または推定できた田の神像は六百二十一体に及ぶ。本書はこのうち、とくに前著以降確認された三十六体と、現存最古の元禄四年(一六九一)のものを含む寛延三年(一七五〇)以前(著者はこれを「江戸前期」とする)に作られた百六十五体、さらに屋内で祀られてゐる田の神像を紹介してゐる。
 「図録」と題されてゐる通り、それらの像は綺麗なカラー写真で紹介されてゐる。

 本書は「図録」と銘打たれてはゐるが、むしろ詳細な資料集といふべきものになってゐる。

〈税込2200円、南方新社刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(國學院大學兼任講師・島田潔)
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