【新刊紹介】国立歴史民俗博物館・工藤航平・箱﨑真隆編『REKIHAKU 特集 蔵書をヒラク』
令和6年10月21日付
6面
日本の蔵書文化概観 社宝を伝へる意義も 本書は、知の集積体としての蔵書に注目し、歴史学・文学・民俗学などを専門とする研究者ら九人が結集して、日本の蔵書文化を概観した一般書である。いづれの論攷も、最新の研究に基づきつつ、多数の図版を用ゐて分かりやすく解説してをり、当該分野の入門書として最適の一書といへよう。
神社関係の皆様には、本書を親しく書架に加へ、一読されることを強くお勧めしたい。文化財保護や継承に携はる者として、本書の通読が、蔵書・社宝に改めて注目する契機となり、これらが永く後代に伝はることを願って已まない。
〈税込1200円、大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立歴史民俗博物館刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(公益財団法人石水博物館学芸員・桐田貴史)
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