【新刊紹介】考証随筆 國學の裾野 ―資料が語る 徳川時代の歌人和学者国学者― 中澤伸弘著
令和6年11月25日付
6面
近世国学者などの 論攷・著述を集成 本書は、長く高校の教員を務めながら、国学の研究に多くの業績を残してきた中澤伸弘氏による、近世の古書や国学者らに関する論考・著述を集成した書である。
本書は「人物編」「書物編」「書簡と筆跡」「古書の行方」の四つの章から構成されてゐる。
「国学は裾野が広い学問であつた。その分多くの人に支へられてゐた、宣長翁も篤胤大人も偉大な人物であるが、彼らを偉大にしたのは、それを支へた門人たちがゐたからであり、その視点を欠いてはならない」(百九十五~百九十六頁)と中澤氏が述べる通り、本書はまさに学問の「裾野」の拡大の必要性を実感させられる書なのである。
〈送料込み2000円。購入希望など問合せは著者・中澤伸弘氏(
kakinoya1234@gmail.com)まで〉
(國學院大學研究開発推進機構ポスドク研究員・鈴木健多郎)
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