【新刊紹介】野州の麻と民俗 人と麻に育まれた暮らしと文化 柏村祐司・篠﨑茂雄著
令和7年02月17日付
6面
栃木の麻と暮らし 文化や信仰の記録 江戸時代から昭和初期まで、全国一の麻の生産地であった栃木県。同県で生産栽培される「野州麻」は品質に優れ、全国に名を馳せたが、昭和中期以降、麻の需要が減り、その栽培生産は衰頽した。本書は、野州麻の栽培生産を中心とした暮らしから生まれた文化や信仰を記録に残すべく、調査活動や生産用具の収集保管に努めてきた栃木県立博物館の学芸員が、その成果をまとめたものである。
強くて美しい日本の麻。今後、正しい理解が進むことを願ひたい。
〈税込1980円、随想舎刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(ライター・中尾千穂)
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