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【新刊紹介】神道・天皇・大嘗祭 斎藤英喜著

令和7年02月17日付 6面

遺作となった一冊 示された神道論議

 現代の学問は文学・歴史学・神道史学など、ともに細分化され、さらに古代から近現代まで、時代区分を越境していくことが難しい。しかし、斎藤英喜氏(佛教大学教授・昨年九月四日逝去・享年六十九)は古代文学、神話伝承学を出発点に「中世日本紀」へ、そして近年は近世・近代の思想史・精神史へと越境しつづけることで、新しい論議を提示しつづけてきた。学説を再構築してゐる視点は、新たな研究の発信として重要である。その精華として、キーワードでもある神道・天皇・大嘗祭を、そのまま書名としたのが本書である。

 まさに遺作となった本書をして、刺戟と学びを与へていただいた斎藤氏の学問に深く感謝の誠を捧げ、示された神道論議を受け継いでいきたいと思ふ。
〈税込7150円、人文書院刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(國學院大學名誉教授・岡田莊司)
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