【新刊紹介】新修 民俗語彙 野本寛一著
令和7年03月10日付
6面
心の機微を表はす 著者が集めた言葉 本書は、近畿大学名誉教授の野本寛一氏による、これまでのフィールドワークで収集してきた民俗語を収めた事典的な書籍である。民俗語とは、標準語では表現し得ない当事者の心情や、その土地固有の歴史が反映されてゐる言葉であり、柳田國男はこれを日本文化研究の資料として重視してゐた。本書もその流れを汲み、著者が集めた民俗語を十三章に分類整理し、見出し語として千八百八十八語、巻末の索引として三千三百九十八語を挙げてゐる。
自然環境を利用しながらの暮らしぶり、地域文化の多様性や豊穣さを知る上で必読の一冊である。
〈税込17600円、柊風舎刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(國學院大学神道文化学部准教授・柏木亨介)
◎
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新修 民俗語彙
円(本体価格 16,000円+税)
野本 寛一 / 柊風社
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