【新刊紹介】地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン 人口戦略会議編著
令和7年03月10日付
6面
人口減少社会の改善 検証と新たな提言を 本書は、平成二十六年に中公新書より出版された『地方消滅』の続篇である。当時、「消滅可能性都市」が全国で八百九十六(福島県を除く)といふ発表に衝撃を覚えるとともに、多様な立場からの議論もなされた。あれから十年。この間に果たしてわが国の人口減少社会は改善されたのか。その検証と新たな提言を目的に本書は刊行されてゐる。
本書を通じて繰り返し述べられる人口減少をわが事と捉へて、「議論や対話を促す仕組みや雰囲気づくりが重要(五十頁)」といふ警鐘は、地域神社で脈々と果たしてきた役割にも通じるのではないだらうか。
〈税込1012円、中央公論新社刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(皇學館大学文学部教授・板井正斉)
◎
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地方消滅 2
円(本体価格 920円+税)
人口戦略会議 / 中央公論新社
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