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神宮大麻暦頒布始祭 遷宮奉賛の基盤として

令和8年10月05日付 2面

 神宮大麻暦頒布始祭が九月十七日に伊勢の神宮で斎行され、神宮大麻・暦が久邇朝尊神宮大宮司から鷹司尚武神社本庁統理に授けられた。
 祭典後には表彰式・秋季推進会議が開催され、表彰式では神宮大麻・暦の頒布にとくに功績のあった神社庁・頒布奉仕者を表彰。また秋季推進会議では、神宮大麻・暦の前年度の頒布数や今年度の交付数が報告され、頒布事例報告ののち、神社本庁の神宮大麻頒布向上施策等についての説明があった。
 物価高騰や相次ぐ自然災害など厳しい社会状況のなかで今年も始まる神宮大麻・暦の頒布活動。頒布奉仕者の毎年の尽力に敬意を表するとともに、その活動が神宮崇敬の念の裾野拡大、家庭祭祀の振興、神社神道の隆昌に繋がっていくことを切に願ふものである。

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 表彰式・秋季推進会議に際して挨拶した久邇神宮大宮司は、第六十三回神宮式年遷宮の諸祭・諸行事として今年は御木曳初式、木造始祭、仮御樋代木伐採式が斎行され、また旧神領民と全国からの特別神領民の参加のもと、第一次お木曳行事が執りおこなはれたことを紹介。「遷宮諸祭が一つ一つ滞りなく斎行されるなかで思ひを致しますのは、この諸祭をお支へいただくため、全国津々浦々で並々ならぬ努力により積み重ねられる頒布活動です。大麻・暦の頒布といふ皆様方の遷宮奉賛の姿を心にとめ、私ども神宮職員は今後も遷宮への奉仕、御準備に万全を期してまゐります」との思ひを語ってゐる。
 また秋季推進会議で説明のあった今年度の神宮大麻頒布向上施策は、これまで同様に「氏子区域の実態把握」と「頒布奉仕者の意識向上」を主眼としつつ、伊勢神宮式年遷宮奉賛会の一般財団法人としての設立や今後の地方組織の設立準備なども踏まへた上で策定。とくに神社庁・支部における推進会議・研修会・講習会などの開催に際しては、可能な限り責任役員や総代等にも門戸を開き、頒布奉仕者の確保に繋げることも盛り込まれた。
 久邇神宮大宮司からの挨拶にあったやうに、全国各地における神宮大麻・暦の頒布活動が遷宮諸祭を支へてゐるとの矜持を持ち、神社本庁の新たな施策に基づきながら、今年も斯界を挙げて頒布活動に邁進したい。

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 顧みれば、これまで神社本庁では神宮大麻の頒布に向けて、さまざまな施策を策定・推進してきた。
 昭和五十二年からは、社会環境の変化を受けて都市並びに団地対策を実施。六十二年度からは一千万家庭神宮大麻奉斎運動と銘打ち、平成十五年度までは指定県制度に、十七年度から二十四年度まではモデル支部制度にそれぞれ取り組んだ。また二十六年度から令和四年度まで、三カ年継続神宮大麻都市頒布向上計画を展開してゐる。
 さらに令和五年度以降については、「今後は次期神宮式年遷宮の準備を見据ゑ、時宜に応じた施策の検討・推進が必要となる。そのため、次期御遷宮に向けた諸準備に柔軟に取組んでゆけるやう、中長期的な計画は策定せず、単年度計画の継続実施を基本としつつ、これまでの頒布施策の成果と課題を踏まへた施策推進に取組む」として、年度ごとに神宮大麻頒布向上施策が示されてきた。
 今年四月には伊勢神宮式年遷宮奉賛会が一般財団法人として設立され、今後は公益財団法人への移行や地方組織の設立ののち、令和十年度から募財活動をおこなふ予定だ。また、いよいよ伊勢神宮式年遷宮広報事業推進本部による広報活動も始まる。今後はさうした式年遷宮の募財活動・広報活動との連携のなかで神宮大麻の頒布活動に取り組むやうな、腰を据ゑた新しい施策も必要となるのではなからうか。

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 伊勢では今年五月から八月にかけて第一次お木曳行事が盛大に執りおこなはれ、来年は同様に第二次お木曳行事が予定されてゐる。お木曳行事は全国の崇敬者なども参加できる遷宮行事の一つであり、伊勢での貴重な体験は神宮崇敬の念の涵養に大いに効果があらう。このお木曳行事による遷宮気運の盛り上がりを、神宮大麻・暦の頒布活動にも結び付けたい。
 加へて、毎年の頒布活動に基づく全国各家庭での神宮大麻の奉斎が、二十年に一度の式年遷宮の奉賛活動における土台となり、その国民総奉賛にも繋がっていくことを再確認したいものである。
令和八年十月五日

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